DAT山行計画

DAT 4月山行計画案内

4月9日(月) 大山:矢筈谷or三鈷峰北東ルンぜMK OOE
 
4月14日(土) 大山:桃源郷キャンプ MK オープン参加

4月15日(日) 大山:春の恵みを感じる山行 MK オープン参加

4月23日(月) 大山:甲川(予定MK OOE


オープン参加の山行 4/15残雪の桃源郷 6/17甲川キャニオリング 8/14・15甲川キャンプ&沢登り 10/21紅葉の藪漕ぎ矢筈谷&キノコ観察 12/16 初冬期の雪の輝き大山一の沢








2018年3月19日月曜日

2018春 春スキー 鳥越峠、駒鳥小屋


木谷登山口、ふかふかの雪があった

ここ数日の穏やかな気候で、あたりはすでに春の装いだ。大山の雪ももう溶けてしまっているだろう。悲しいことに今年の大山は雪が少なかった。もはや雪を見ることも叶うまい。これからは新緑を夢見て、春の大山を満喫しよう。輝く太陽の下を、稜線を目指し気持ちよく登ろう。それも山の醍醐味だ。そう思って奥大山スキー場に向かった。
そうはならなかった。
決して吹雪いていない。視界も鮮明。気温も高く、歩いていて気持ちがよい。そんな素晴らしい春BCを楽しむことができた。これだから、大山はやめられない。

1、日時:2018/3/18(日)
2、メンバー:Mk、St、Yh、ゲスト二名、Ym(記)
3、行先:鳥越峠、駒鳥小屋
4、概要:
奥大山スキー場(9:00) → 鳥越峠(11:00) → 駒鳥小屋(12:00) → 鳥越峠(13:00) → 奥大山スキー場(14:00) → 天ぷらパーティ(15:00)

5、内容:
スプリットボードを担いで木谷登山口に着いた頃には、もう心が躍っていた。雪がある。ガリガリに固まった雪ではない。アイゼンもピッケルもいらない。サラサラの、もう滑ってくれと言わんばかりの雪がそこいらにある。天気は快晴。気温も高く風もない。朗らかな春山の気配がそこにはあった。


少しツボ足で登ったところでボードをはいた。サラサラの雪は本当に登りやすかった。空気も澄んでおり、歩いていて気持ちがよかった。自然と笑いがこみ上げる。今日、このメンバーと山を楽しめることを心から感謝したい。木谷周辺から鳥越峠にかけてはなだらかな斜面が続く。少し汗ばみながら、春大山の空気を楽しんだ。春の風を喜んでいるかのような陽気な雰囲気が気持ちがいい。道中からは烏ヶ山もくっきりと望むことができた。
木谷周辺の雪、BC向きのシャリシャリ雪



広島からYhが連れてきたゲスト二名は雪山が初めてとのことだったので、鳥越峠の斜面を利用して滑落停止の訓練をした。楽しいと言ってはいけないが、滑り出してから自分の力でピッケルを突き立て、しっかり停止出来た時には、たとえ訓練と言えども喜びを感じる。訓練は時間を取ってしまうので倦厭しがちだが、とても大事だ。意識を変えてくれる。初動の動きが俊敏になる。山における自らの鍛錬のために、必ず必要なことだ。鳥越峠から駒鳥小屋まで下るときの急斜面は、早速訓練の成果を発揮することができた。全員がしっかりピッケルをかかえ、突き立て、自らを支え、一歩一歩下る。例え滑っても慌てず、仰向けになりピックを突き立て、足で踏ん張り停止する。一連の動作を身体に覚えさせる。雪山で自分の命を守る、大事な所作の一つだと思う。
全員で滑落停止訓練、ピッケル大事

鳥越峠に着いたあたりからそれまで快晴であった空に雲が流れ出し、気温が急激に下がった。それまでは軽装で登っていたメンバーだったが、全員がジャケットを羽織った。駒鳥小屋に着いた時にはすっかり辺りは曇ってしまい、蒼天は拝めそうになかった。このまま振子沢を目指してもよかったが、帰りが遅くなってもいけないし、初参加メンバーもいたのでここで引き返すことになった。賢明な判断だと思う。無理はよくない。山は逃げないのだから、また来ればいい。全員で納得して帰路に着いた。地獄谷にもすでに川が流れていた。これから雪解けも早いだろう。雪が溶けたら駒鳥小屋で一泊し、地獄谷周辺を散策してみるのも面白いかもしれない。木谷 → 駒鳥 → ユートピア → 大休峠で一泊 → 地獄谷 → 駒鳥 → 木谷の新緑ツアーなどもいいかもしれない。水が足りないか。。。
春を待ち望む駒鳥小屋

帰りは鳥越峠を越えたあたりからMkと滑走をした。気持ちのよいBCだった。雪質がよく、滑りやすかった。最高だった。はたから見ていると楽そうに見えるかもしれないが、BCは相当に体力と気力を使う。凸凹した斜面でいたるところで板が跳ねる。いつの間にか眼前に現れる藪が顔面を襲う。今回のBCでメガネが一個大破してしまった。ゴーグルをしておけばよかった。ちょっとした動作を間違えるとすぐに転んでしまうので、バランスをとるのもすごく難しい。ザックが重たい。ゲレンデとは大きく違う広大な天然のゲレンデを往なすには、滑走技術だけでなく、体力、体幹、知識、知恵、経験。自らを総動員して挑まなければ、とてもこなせるものではないように思う。でも楽しい。大自然の中を滑走するのはまるでアドベンチャーワールドに迷い込んだかのような、ファンタジー小説の主人公になったかのような高揚感を湧きたてさせ、自らを酔わせる。この高揚感を一度味わってしまったら、もう後戻りはできないかもしれない。また行きたい。心からそう思った。
滑走するMk、Mkの山はいつも楽しい

14時には下山することができた。大所帯だったにも関わらず大きなトラブルもなく、気持ちよく下山することができた。全員で下山後、さくさくの天ぷらを食べながら笑いあえたことも最高の思い出の一つになった。(なにを揚げたのかはご想像にお任せするが、陽気な風と共に春の香りがして、とてもおいしかった。)春大山はこれからだ。新緑の大山がこれから待っている。これだから、大山はやめられない。

2018年3月13日火曜日

本日休みと天気がバッチリ、最高の山遊びが出来ました・・!!横手沢口より上り新ズリを下山しました。素晴らしい青空と雪渓が背えてました。下山はミルクの里を眺めながら眺めのコーヒーでゆっくりと癒されました。


2018年2月27日火曜日

2018 冬 大山北壁:弥山尾根西稜登攀

輝く別山
1月と2月の厳冬期は、仕事の事情で毎年忙しい。その中でも、毎年一回は登っておきたい弥山尾根西稜に向かった。体力と度胸だけで登っていた2,3年前が非常に恋しい。核心を抜けたあたりから、バテバテになった。20歩進んでは呼吸を整えるのに止まってしまう。肩で息をするようなことは、今まで一度もなかったのに情けない。とは言え、パートナーのOOEと最高にスッキリする山が久しぶりにできた。山に向かう相棒がいるということは、山をするものにとって、この上ない喜びと言える。お互いが切磋琢磨し研鑽し、山を通して学びあえることは、簡単なようで難しい。気難しい私は誰とでも簡単に仲良くなれるタイプではないが、今回の山を通して、心から信頼できる仲間がいることに、感謝の気持ちでいっぱいだ。何回も行ったルートにも、毎回新しい発見や感動がある。ましてや、初めて挑むルートを攻略できた時には、その感動はますます増幅し、日常では感じることのできない体験となる。DATのメンバーにも、大山を通じて体験したことのないような感動を味わってほしいと考えている。休みを合わせるのは大変だと思うが、第3日曜日の山行にはぜひ参加していただきたい。奥深い大山を通して、仲間の絆を深めてい行きたいと考えている。
雪焼けのOOE
このところ、気温が高く雪もすぐにグズグズする。できるだけ早く雪が締まった上を歩きたいので、08:00取り付きを目指す。取り付き直下は雪が緩いが、弥山沢にはデブリがありその上は固かった。北壁全体を観察すると、いたるところで雪崩の痕跡が確認できた。この弥山沢の雪崩も、前日の夕方に発生したものだと思われる。弥山沢、別山沢、8合沢の雪崩は夕方によく目撃する。十分に注意をしていただきたい。弥山沢を別山の横顔が見えるところまで上がり、そこから弥山尾根西稜に向かって直登する。上部は反り立っており、心細い灌木にビレイをとって尾根を乗り越す。雪の量は毎年この時期はこんなものだろうと思うが、雪に締りがない。雪質が悪くてピッケルが刺さらない。
もう少しで抜けるのだがズボズボ
いつもは何ともない所でも、ひやひやするようなクライミングになる。アイゼンの先は、かなり深い所で岩に当たっているような感じで、12月に行った北壁を思い出した。50mのロープを目一杯伸ばして5ピッチたっぷり楽しめた。尾根の上部は緩やかな傾斜だが、雪がズボズボはまって前に足が出ない。これは本当にきつかった。帰りは、7号尾根を越えたあたりから、高速シリセードで一気に元谷に滑り降りた。楽ちんで早い。寝そべって空を見ながら楽しかった。
デブリの上を歩く
一日たって、思い起こしながら記事を書いているが、ふくらはぎがパンパンだ。
歳かタバコか酒の影響か?いろんな理由はあるだろうが、体は必ず老いるし弱くなる。そうなっても楽しめる工夫や経験を生かして、これからも仲間たちと存分に大山を楽しんでいきたい。


2018年2月20日火曜日

2018冬 下蒜山

ここ2週ばかり天気に見放されていましたが、久々に山に登れました。先週は天気の悪い中カラスに行きましたが、全く視界が悪く車で待機してましたが、良くなるどころか悪くなり帰宅しました。今回は先週のリベンジでカラスに向かいましたが、道中下蒜山が曇りながら綺麗に見え、予定変更で登って来ました。雪もやはり今年も少なく登り初めの階段は雪が解けて氷になり登りにくかった。しかし行きかう人も無く静かでのんびりとすることが出来。ベンチに腰掛け、食事をとりその後歩いては振り返り、歩いては周りを見るなどして、静かで気持ちの安らぐ良い山で、ここ最近忘れていた山旅でした。(2月19日)


2018年1月23日火曜日

2018 大山:雪訓 上宝珠練習ルンゼ 



大山北壁を元谷から眺める
2018.01.22 今年の大山は早くから雪があり、1月は楽しめると思っていた。この朝の大山は、まるで残雪期の様である。あまり雪が降ってないようで、皆が北壁へのモチベーションが上がらないのも仕方ない。しかし、固い雪質が雪訓に適しているため、2月に備えようと山行の内容を変更した。米子から上がると博労座までは雪がなく、南光河原の駐車場も雪がなかった。

ついでに、トイレも建て替えで無くなっている。冬靴でカタンカタンと音を立てながら、大神山神社まで進む。石敷きの参道は階段まで雪がなく、壮麗な社殿の屋根には雪がついていなかった。元谷から上宝珠沢までも雪が締まって歩きやすく、岩肌が見えているところもあった。大屏風岩を下から眺め、登攀装備を着用しOOEとADAがアンザイレンする。私はフリーで上がったり下がったりして助言した。
7ピッチ刻んでルンゼを抜けるとユートピア小屋がすぐそこに見えた。ユートピア小屋で積雪期に寝たことがなかったので、今度行ってみようとか考えながら眺めた。振り返れば、モノトーンのコントラストが効いた北壁が、手招きしているようにも見えた。その姿は美しく、モチベーションも上がってきた。OOEもADAも、雪訓の成果を感じ、しっかり理解できたようだった。帰りは、肩がらみの懸垂下降で降りて、途中から滑落停止訓練をして下まで降りた。寒波の始まりがやってきたようで、私たちのトレースは消えていた。車の中で、反省会をして、次回までにお互いが復習をしてくることを約束して今回の山行を終了した。
みんなおじさんだから、無理しないで楽しくやれればいいと思っているが、今回のような雪訓や北壁登攀は別。大きな声を出し続けて喉が枯れた。
命を預けたり預かったりするわけだから、特に真剣にしないといけない。

2018年1月5日金曜日

2018冬 新春の烏ケ山&BC

左の中心部に尾根を登る3人がいる
2018.01.04
 新年の山行に行くなら、普通は大山なのだろう。だが、新年こそ大山を眺め、思い思いに大山に対峙する思いを募らせるのもよいかと思う。今回はYHも広島から参加してくれた。ゆるい西高東低の空模様は、はっきりしない。時折見せる疑似好天が麓から南方のピークを照らし出してくれた。山頂でもう一度、景色が広がることに期待しながら樹林を進む。スノーシューのOOEを先導にYHが続き、ワカンのADA、山スキーのMK、スプリットボードのYMが新小屋峠のルートを進んでいく。前日に降った新雪が20センチくらい積もっており、ふわふわしながら黙々と上がっていく。先日の大休峠への藪漕ぎスキーツアーとは違い、快適な尾根の登りが続く。BC3回目のYMは慣れない山行でも怯むことなく根性で登ってきてくれた。ボードの滑降は、もう少し積雪が増して藪が少なくなってからのほうが、本領を発揮できるのかもしれない。スキーは、全然問題なくBCが楽しめると思う。PH組のOOEたちは、難所で立ち往生している。あそこはラッセルが大変で、スノーシューでは登れない。ツボ足にしても、腰まで埋まって上がれる気がしない。天候はどんどん崩れていくが、必死に登る姿はかっこよかった。主尾根を乗り越したのを見届けて、パウダースノーをヘボなスキーで降りて行った。ヘボでも上手くなったかのような抜群の雪質で、ふわふわ空中を飛んでいるかのようだった。
雪庇が連なる
YMがしょっぱい雪を噛んでるのをみて、失礼とは思いながらも、極力、明るく笑いかけるようにした。悔しそうな顔が見て取れたが、彼はガッツがあるので、すぐに仕返しされることになるだろう。そのまま、道路までスキーで滑り駐車場に着いた。YMの姿は後方に見えていたが、ザックに板を括り付け、ツボ足で上がるスピードは相当速い。スプリットボードの登りに、何かもう一つコツが必要なのか、スキンの性能を上げるのか、何かはわからないが、彼がそれを使いまわせるようになった時には、相当厳しい山に連れていかれそうで楽しみである。15:00、OOEの先導でADA、YHも疲労感を見せず全員無事に下山し、新年の山行を楽しむことができた。全員がおじさんだが、老眼のその奥にキラキラした少年の輝きを持っている。これからも、DATの仲間の絆を深めていきたい。

2018冬 大休峠夜間雪中行軍

2017.12.30~31
大休峠への夜間雪中行軍は、今回で3回目となった。12月31日はTの祥月命日であり、特別な思いをもってこの山行に臨んだ。大休峠での思い出や思い入れは、それぞれにたくさんあると思うが、私にもある。その思いを、この山行を全うすることで、Tへの感謝の気持ちと、仲間の安全登山を見守っていただきたいという祈りを、捧げさせていただいた。12月30日に私の仕事を終えてから、簡単な鍋料理の具材とシングルモルト、そして雪で割るグレーンウイスキーを一本用意して香取を出発した。月明かりにブナの木が照らされ、雪の上に影が映る。風もなく音もなく、青黒く映る影の上を踏みしめながら、ブナの樹林を潜り抜けていく。夜間雪中行軍の難しさは、周りの景色が視界に入らないことだ。ピンクテープの存在もまったくその役割を果たさない。中国自然歩道とGPSだけを頼りにしていけるような山ではない。足の裏に感じる地形と、幾度となく現れる小さな谷を渡渉するスキル、大休峠避難小屋の位置を地図上で見失わないよう現在地を同定する読図の経験が必要だ。今回、初めてのスキーツアーとなるYMが、この山行のパートナーになってくれた。スキーツアーは体力もさることながら、状況に応じた対応力が必要となる。慣れればなんてことないが、そうなるまでに何度しょっぱい雪を噛んだことか数えきれない。ルーティーンというか所作というかを、実践において何度も積み重ねて体得するしか方法はない。大谷を前にして、スプリットボードの彼は体力を消耗していた。大谷を登り始めたとき、急な斜度と藪を回避して上部から途中ツボ足に切り替えて大谷を上がった。ここからは、中国自然歩道に沿って避難小屋まで行くと簡単なのだが、大谷の直登でルートを外すと夜間は簡単に戻すことができない。上り下りを繰り返し、無駄に体力を消耗させるよりも、高度を落とさずトラバースして、野田の尾根まで進むのが賢明である。先ほどまで明るかった月の明かりは山に隠れ、闇夜に突き出る藪が行く手を阻む。小さな谷を何度も渡渉し香取を出発してから6時間半後の、23:30大休峠避難小屋に到着した。
雪が少ない分だけ藪が多く、YMに厳しい山を経験させてしまったようにも思ったが、真夜中の大山に対峙する彼の熱意が伝わり、とても嬉しかった。もっとスマートで、ファッショナブルで、花のある山行が数多くある中、真夜中に雪に埋もれて藪を漕ぐ今回の山行に付き合ってくれて感謝の気持ちしかない。雪で割った知多を酌み交わし、ホルモン鍋をつついた。雪を溶かして湯たんぽを作り、シュラフに入れたとたんに眠ってしまった。翌朝下山し、Tの墓前に近況の報告を行い手を合わせた。Tとの思い出の跡に、OOE、YM、ADA達や仲間との山の思い出がたくさんできてきた。MRの紹介で出合ったTGとの新しい試みも、たくさんの仲間の支援のおかげで、大きな事業へと成長していくと確信している。新しい自分たちの山を心から楽しみながら、お世話になった皆様方への感謝の気持ちは忘れず、大山にDATのトレースを刻んでいきたい。